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クイナはいた。
アイビスと一緒に。
奥はイオマンズ公園。
白い線はガバーメント・ロードからマクミラン・ストリートへ抜けるイオマンズ公園の遊歩道。
土手の草むらに入って、姿を消した。
これで終わりかなと思った。
しばらくじーっと待っていた。
気持ちが通じたのか、また出てきてくれた。
わずかな時間だがあちこちうろうろしてくれた。
ひじょうに遠かったが、ここまでは「運あり」であった。
が、一瞬で「不運」になる。
クイナが突然飛んだのである。
「クイナが飛ぶ」というのは読んで知っていた。
だがこれまで、実際には見たことがなかった。
知識としてあっただけである。
遊歩道に朝の散歩の女性が入ってきた。
その靴音が響いたのだろうか。
突発的に飛んだ。
ただ、呆然と見ていた。
シャッターを押すのも忘れた。
「クイナは飛ぶんだ」ということを初めて知った、そんな感じであった。
不運となった。
これからは、クイナは鳥だ、ということを忘れないようにしておかないといけない。
【 クイナの運だめし 】
【おまけのトカゲ】
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